• 発表日 2024/11/15
  • 日本機械学会 スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス部門講演会2024(SHD2024)
  • DOIコード 10.1299/jsmeshd.2024.U00026

カーリングホール内のCFDによるアイスシート状態評価

カーリングは氷上のチェスと呼ばれる高い思考力が必要な冬季スポーツであり,優れた戦略とそれを実現する技術が求められる(河邊他,2023;片桐他,2023).そのため,選手はアイスシートの状態(以下,アイスコンディション)からストーンの滑りやすさを推測し,狙った位置にストーンを運ぶよう最善を尽くし試合を進めていく(鹿野他,2019;Maeno, 2015).アイスシートは45.72 m×4.75 mの大きさがあり,アイスコンディションは空調や照明,人などから影響を受けて変化するため,場所によって状態に差が生じる(Lin et al., 2021).また,カーリングの試合時間は約2~3時間であるから,時間の経過によっても変化している.しかし,アイスコンディションの定量的な評価方法が確立されていないため,選手は試合前練習と試合中に得た感覚を基に推測するしかなく,個人の感覚に依存しているのが現状である.そのため,戦略立案に向けた選手同士のコミュニケーション精度には向上の余地があると考えられる.つまり,アイスコンディションを定量的に評価したものと個人の感覚を一致させることができれば,戦略立案に向けたチーム内のコミュニケーション精度を高めることができ,より優れた戦略を選択することが可能になると考えられる.しかし,アイスコンディションは,様々な因子が複雑に影響しあうことで決まると考えられ,また,定量的な評価を行うには,例えば滑りやすさなどを数値で表す必要がある.したがって,計測のみによって定量評価することは困難であり,解析の活用が有効であると考えられる.そこで本研究では,選手個人の感覚を強化することで,チーム内のコミュニケーション精度を向上させ,戦略立案における選択の幅を広げることを目的に,解析を活用したアイスコンディションの定量的な評価技術を開発する.本報告では,まず,カーリングホールの全体的な状態を把握する解析技術の開発を目的として,実際のカーリングホールで実測した温度や風速などを反映した解析を行い,その結果と実測値との比較を行った.また,アイスシート表面の状態変化に着目し,結露速度を用いたアイスシートの状態評価を試みた.

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