• 発表日 2012/11/01
  • 第30回エレクトロニクス実装学術講演大会 第30回エレクトロニクス実装学会春季講演大会優秀賞
  • DOIコード 10.5104/jiep.15.550

ベアチップ内蔵プリント配線板の信頼性に及ぼす配線板構造の影響

部品内蔵プリント配線板は三次元実装の一形態であり,高密度配線の実現や電気的・熱的特性,またデバイス実装部接続信頼性の向上が見込める有望な技術である.ここ10年ほど表面実装用のデバイスを配線板内層に埋め込む技術の研究開発が盛んに行われた結果,2003年にベアチップを内蔵するプリント配線板が初めて市場に登場し,その後相次いで受動部品内蔵基板やWLP内蔵基板が実用化された.ベアチップの内蔵は,その部品占有面積により,内蔵した際の基板面積削減効果が大きいことに加え,モジュール部品低背化に伴う基板薄板化の市場要求にも合致した手法である.低背化を目的としたウェハのバックグラインド技術は50 μm厚みを実用化するに至り,これによる薄片チップはビルドアップ層への内蔵すら実現されている.しかしながら,能動部品の内蔵においては,配線板構造や製造条件は内蔵する部品ごとに個別に最適化されているのが実情であり,系統立てて部品内蔵特有の課題を明らかにした事例は少ない.特にフリップチップ実装の場合は使用する半導体の仕様によってそれぞれ適した実装方法が考えられ,これに伴いアンダーフィル樹脂も種々の特性のものを使用することになる.これらの選択は製品化していく上での競争領域とも呼ぶべき事項といえるが,実装技術にかかわらず共通して起こりうる故障モードの原因や,層構成・残銅率などの配線板構造の影響は可能な限り共有認識をもつことが配線板設計およびプロセス設計の一助となると思われる.これにより試作開発の効率化につなげ,ひいては部品内蔵プリント配線板の一層の普及につながると考える.このような状況下,エレクトロニクス実装学会配線板製造技術委員会の下に設立されたEPADs (Embedded Passive and Active Devices)研究会における活動の一環として,ベアチップ内蔵基板の共通課題を抽出するため実際に評価基板の作製・評価を行ったところ,構造によってはベアチップ下のアンダーフィル部分でリフロー時の剥離破壊が生じるケースがあることが示された.このためわれわれは配線板構造による熱変形挙動の違いを解析により求めるとともに,実際の熱変形挙動を測定して解析結果と比較したので,その結果を報告する.

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